水上集落と聞いてどんなことを思い浮かべますか?貧困層が住んでいるというイメージがあるかもしれませんが、ここブルネイは天然資源に恵まれた裕福な国です。そんなブルネイにある水上集落を体験レポートします。
ブルネイの基本情報
ブルネイはボルネオ島北部に位置するとても小さな国です。面積は三重県とほぼ同じくらいです。
ブルネイというのは通称で、正式名称はブルネイ・ダルサラームです。石油や天然ガスの天然資源に恵まれたブルネイは世界有数の豊かな国です。
ちなみにブルネイにとって最大の輸出国は日本で、日本は天然ガスをブルネイから輸入しています。国が豊かだから、所得税、医療費、教育費はすべて無料です。
人口は約42万人。首都はバンダル・スリ・ブガワンです。
公用語はマレー語ですが、英語も広く使われています。通貨はブルネイ・ドルですが、シンガポールドルも使用可能です。(コインの使用は不可)
国民の多くがイスラム教(約80%)ですが、キリスト教(9%)や仏教(8%)の人もいます。
水上集落(カンポン・アイール)
カンポン・アイールはブルネイの首都バンダルスリブガワンにある世界最大の水上集落です。約4万人が42の村で水上生活をしています。
今回、私たちはコタキナバル発のブルネイ日帰りツアーでブルネイを訪れました。
外から見ると巨大スラムのように見えますが…
移動手段は水上タクシー
陸地と集落間の移動手段は水上タクシーです。
個人で行く場合は1ブルネイドルが相場ですが、交渉次第ではもう少し安くなるそうです。
時折、地元の人たちが利用する水上タクシーが波と音を立てながら猛スピードですれ違っていきます。ガイドさん曰く、地球の歩き方に水上タクシーは「暴走族」と表現され、猛スピードが通常運転だそうです。
住居が見えてきました。水上なのに電気や水道のインフラが整備されています。家庭によってはエアコンやインターネット環境が整っているところもあると聞きました。
これは消防署です。火災の際は消防車ならぬ、消防ボートで駆けつけます。
これはモスクです。他には学校や病院、警察署もあります。
ガイドさんの説明を聞きながらの乗船は、アトラクション感覚で某夢の国のジャングルクルーズのような感じです。
船着き場に到着です。集落にはいくつも船着き場があり、水上タクシーを呼ぶときは何番の船着き場と指定します。
いよいよ上陸
ここからは集落を歩いて回ります。
集落や家は橋で繋がっていますが、手すりはないので、落ちないように気をつけましょう。
また、通路の板は隙間が空いています。スマホや貴重品の落とし物をしないように注意してください。
大雨が降ると、水位が床下ギリギリになることもあるようです。
お宅訪問
観光客向けに開放しているお宅にお邪魔しました。リビングが広く開放的でここが水上ということを忘れるほど快適な空間でした。
お宅では伝統菓子をいいただき、束の間のお茶タイムです。家主は不在でしたが、お手伝いさんが対応してくれました。ブルネイの一般家庭でもお手伝いさんを雇うお宅もあるそうです。
調理中でしたが、キッチンにも案内してもらいました。普通に火を使っています。
魚釣りをしているおじさんを発見。今日はなかなか釣れないと言っていました。
ここに住む理由
陸地でも十分生活していけるのに、あえて水上生活を好む人たちがいます。
理由は昔から住んでいるから、漁をするのに便利だから、水上では渋滞がない、蚊(マラリア)から身を守るためなどが理由だそうです。市民のおよそ1/4の人口が水上集落ということなので、結構多いことが分かりますね。
マレーテクノロジー博物館
水上集落に訪れる前にこの博物館に寄りました。技術というよりは歴史博物館のような雰囲気で、水上集落での生活を模型で展示しています。
展示してある模型が多く分かりやすかったです。
まとめ
普段は体験できない水上集落をたっぷり体験しました。想像していたよりもずっと充実していて驚きました。ブルネイ観光の際は、ぜひ水上集落を訪れてみてください。
日帰りでブルネイ観光をお考えの方には断然ツアーをおすすめします。個人でも行くこともできますが、ツアーだとガイドさんの説明付で知られざる小話が聞けると思います。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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